「ロウリュ」と「アウフグース」。サウナ施設でよく耳にするこれらの言葉は、どちらも発汗を促すサービスとして知られています。しかし、この2つの言葉が指す行為や目的、起源に明確な違いがあることをご存じでしょうか?
本記事では、サウナ・スパ健康アドバイザーである私が、ロウリュとアウフグースの定義、起源、目的、違いを解説いたします。
本記事を読み終える頃には、ロウリュとアウフグースの違いを説明できるようになっているはずです。
ロウリュとアウフグースの違い
ロウリュとアウフグースは、似た言葉として使われていますが、それぞれが指す「行為」に違いがあります。
ロウリュ(Löyly)は熱したストーンに「水をかける行為」
ロウリュ(Löyly)は、サウナ大国フィンランド🇫🇮発祥の言葉で熱したストーン(サウナストーブ)にアロマ水などをかけることを意味しています。
フィンランド語でロウリュは「蒸気」を意味しており、サウナストーブから立ち昇る蒸気そのもの、あるいは蒸気を発生させる行為を指しています。
蒸気が発生することで体感温度があがり、発汗や血行促進、新陳代謝を高める効果が期待されます。
つまり、サウナストーン(ストーブ)に水をかけて蒸気を発生させるまでがロウリュになります。

フィンランド🇫🇮のサウナ文化とロウリュは切り離せない存在です。「ロウリュにサウナの魂あり」と言われるほど重要視されています。
アウフグース(Aufguss)は「蒸気をあおぐ行為」
アウフグース(Aufguss)は、ドイツ発祥の言葉で、ロウリュを行った後に、立ち昇った蒸気をタオルやうちわなどで扇ぎ、熱風を送る行為を意味します。
日本ではアウフグースのことを「熱波」と呼ぶ施設も多く、その言葉の方が馴染み深いかもしれません。
ロウリュをしてからアウフグースをするという関係性
これまで述べたとおり、「ロウリュをしてからアウフグースをする」というのが正しい理解です。
熱したサウナストーンにアロマ水などをかけて、立ち昇った蒸気をタオルなどであおぐという一連の行為は、「ロウリュをした後にアウフグースをする」ことを指しています。
ロウリュ:サウナストーンに水をかけ、蒸気を発生させる行為。
アウフグース:ロウリュによって発生した蒸気を、タオルなどで扇ぎ、熱風として入浴者に送る行為。
ロウリュとアウフグースの起源について


日本ではロウリュとアウフグースが一体となって親しまれていますが、その文化背景が大きく異なります。
サウナの魂としてのロウリュ(フィンランド)
ロウリュは、フィンランドで何世紀にもわたって受け継がれてきた伝統的な行為です。フィンランドのサウナは、ただカラダを温めるだけでなく、精神的な浄化やコミュニティの場としての役割も担っています。
ロウリュによって発生する蒸気は、サウナ室の湿度を適度に保ち、芯からじんわりと温めることを目的としています。
ロウリュはサウナ体験の一部であり、日本でも自由に水をかけて蒸気を発生させる、いわゆるセルフロウリュが体験できる施設が増えています。



セルフロウリュする時は火傷しないように細心の注意を払いましょう。また周囲の人への声かけも忘れないようにしよう。
サービスとしてのアウフグース(ドイツ)
アウフグースは、サウナをエンターテイメントとして発展させたドイツで生まれました。ドイツのサウナ施設では、「アウフギーサー」と呼ばれる専門の熱波師が実施する、エンタメ要素の強いサービスが提供されています。
ロウリュで発生した蒸気を大きなタオルやうちわで扇ぎ、熱波を送ることで、瞬間的な体感温度の上昇と強烈な発汗を促します。
日本国内でもアロマを使った香りの演出や、音楽と組み合わせたパフォーマンスなど、ゲストを楽しませる施設が増えています。
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日本で流行る熱波師ブーム


日本ではしばしばロウリュとアウフグースが混同されますが、これには歴史的な背景があると言われます。
熱波師ブームとアウフグースのエンタメ化
近年、日本におけるサウナブームの盛り上がりとともに、アウフグースは独自の進化を遂げており、熱波師と呼ばれるプロフェッショナルが全国各地のサウナ施設で活躍しています。



サウナ雑誌では熱波師図鑑のようなかたちで、有名施設の熱波師が紹介されています。
熱波師はタオル捌きの技術だけでなく、アロマの知識、トーク、時には音楽や照明を組み合わせたエンターテイメント性の高いアウフグースショーを提供し、全国各地でサウナーを魅了しています。
熱波師にファンがつくほどの盛り上がりは、日本独自のサウナ文化の発展と言えるでしょう。
ロウリュとアウフグースの違いを比較
ロウリュとアウフグースは、それぞれがもたらすサウナ体験も大きく異なります。参考までにこれまで述べてきた情報をまとめてみましょう。
| 比較項目 | ロウリュ(Löyly) | アウフグース(Aufguss) |
| 定義 | サウナストーンに水をかける行為 | ロウリュで発生した蒸気を扇ぐ行為 |
| 起源 | フィンランド | ドイツ |
| 主な目的 | 湿度調整、発汗促進、新陳代謝向上、体を芯から温める | 瞬間的な体感温度上昇、熱波による刺激、エンターテイメント |
| 体験価値 | じんわりと湿度が高まり、体感温度が穏やかに上昇。静かで深いリラックス。 | 熱波がカラダを包み込み、強烈な発汗と刺激。会場との一体感あり。 |
| 実施者 | 施設担当者またはセルフロウリュ | 熱波師(アウフギーサー) |
| こんな人にオススメ | 静かに長く楽しみたい、湿度重視、じっくり瞑想したい | 刺激が好き、一気に汗をかきたい、エンタメ性を求めたい |
ロウリュは、温熱効果によってカラダを内側からじっくりと温めることを目的としています。
フィンランド式のサウナでは、このじんわりとした温かさの中で深いリラックスを追求できるでしょう。
アウフグースは、ロウリュで発生した蒸気を扇ぎ、熱波を浴びることで、瞬間的に体感温度を上昇させます。
そのため、短時間で大量の汗をかきたい人や、熱波師のパフォーマンスを楽しみたい人に人気です。
セルフロウリュとオートロウリュの注意点


日本のロウリュには、利用者自身が行う「セルフロウリュ」と、自動的に水がストーンにかけられる「オートロウリュ」があります。
- セルフロウリュが可能な施設では、以下の点に注意が必要です。
- 同意:ロウリュをする前に、他の利用者に許可を取りましょう。
- 水量:急な温度変化を起こさないよう、ひしゃく1〜2杯程度の適量を心がけましょう。
大量に水をかけるとサウナストーブの故障に繋がります。 - 火傷:火傷しないよう、手や顔は蒸気が出るストーブから離して行いましょう。
- 退室:無理に我慢して体調を崩さないように気を付けましょう。安全第一です。
まとめ:ロウリュとアウフグースの違いについて
ロウリュとアウフグースは、どちらもサウナ体験を豊かにする素晴らしい行為ですが、その定義、起源、目的、そして提供される体験は明確に異なります。
- ロウリュ:フィンランド発祥。「ストーンに水をかけ、蒸気を発生させる行為」
- アウフグース:ドイツ発祥。「ロウリュで発生した蒸気をタオルなどで扇ぎ、熱風を送る行為」
日本のサウナ施設では、両者が融合した形で提供されることも多いです。
サウナーはその日の気分や求める効果に応じて、どちらの体験を重視するかを選ぶことができます。
ロウリュとアウフグースの違いを正しく理解し、それぞれの魅力を最大限に味わうことで、あなたの「風呂あがり」はより最高なものになるでしょう。
最後までご覧頂きましてありがとうございます。

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